大陸書館の本のご案内 |
|
大庭武年 曠野に築く夢 | 2023年5月10日
|
昭和6年3月より満洲日報に連載された未完の小説。満洲日報編集部との対立によって連載開始後3ヶ月で連載中止となった作品だが、満州事変直前の時代の混沌とした満洲と人々が興味深く描かれ、未完に終わったのが惜しまれる一篇。 本作品は前半部で未完に終わった小説です。ご購入の際にはご留意願います。 |
 |
|
村松梢風 男装の麗人 | 2023年4月10日
|
清朝の粛親王の皇女として生まれ、波乱の生涯の末、昭和23年に北京で刑死した川島芳子。著者は第一次上海事変の翌年に2か月間、川島宅に同居し、川島をモデルとした「男装の麗人」を婦人公論に連載、翌年には中央公論社が単行本を刊行した。 戦後、復刻本が刊行されただけで長らく絶版だった本書を仮名遣いを改めて復刊。戦後の作品の「男装の麗人は生きている」も併録。 |
 |
|
ハン・スーイン著 深町真理子訳 慕情 | 下巻 2023年3月10日
|
世界的に大ヒットしたハリウッド映画「慕情」の原作。国共内戦によって大陸を追われた外国人や資本家、多数の難民が流入した香港の様子が詳細に描かれ、国共内戦の終盤期の中国や香港の情勢や、運命に翻弄される人々を描いた貴重な小説の一面を持つ。 下巻では1949年10月から1950年8月まで、誕生直後の新中国や、マークが派遣された朝鮮戦争の戦場の様子などが描かれている。 |
 |
|
ハン・スーイン著 深町真理子訳 慕情 | 上巻 2023年2月10日
|
世界的に大ヒットしたハリウッド映画「慕情」の原作。 ただし原作は主人公のロマンスを描くだけではなく、国共内戦によって大陸を追われた外国人や資本家、多数の難民が流入した香港の様子が詳細に描かれ、国共内戦の終盤期の中国や香港の情勢や、運命に翻弄される人々を描いた貴重な歴史小説の一面を持つ。 上巻は1949年3月から10月まで、主人公たちの恋愛の発展と共に、混乱する香港の事情、陥落直前の重慶の模様などが描かれている。 |
 |
|
本山賢司 大興安嶺異聞 | 2023年1月10日
|
満洲を舞台に関東軍将校たちの陰謀を阻止すべく派遣された武田鉱二郎曹長は、哈爾浜市内で部下の密偵と共に熾烈な戦いを挑む。大規模な陰謀を察知した武田曹長はオロチョン族の娘の案内で大興安嶺山脈を踏破して満洲北辺のソ連との国境の町、漠河に到る。 アウトドアライフ関連の多数の著書を遺した著者ならではの壮大な自然の描写も光る巨編。 |
 |
|
日比野士朗 呉淞クリーク | 2022年12月10日
|
河北新報記者であった著者は、一年志願兵の兵役を終え伍長で予備役となっていたが、第二次上海事変の勃発とともに招集され、上海北方の呉淞クリークの前線に送られる。応召する人々と家族の暮し(召集令状)、出征兵士に尽くす人々(出帆)、激戦地の最前線での死闘(呉淞クリーク)、野戦病院の戦傷者たち(野戦病院)を実体験に基づいて描いた4編を収録。 |
 |
|
榛葉英治 赤い雪 | 2022年11月10日
|
敗戦後の長春。かつて満州国の首都で「新京」と呼ばれたこの街は、ソ連軍の占領下から国民政府の統治となり、ついで共産軍により占領され、さらに米国供与の武器で武装した国民党軍に奪還された。日本の敗戦後、在留邦人は俘虜となって職を失い、次々に入れ替わる統治者の政策で翻弄される。 第39回直木賞(昭和33年上半期)受賞作。半世紀ぶりの復刊。 |
 |
|
生島治郎 A Private Detective in Shanghai -1939 | 2022年10月10日
|
第二次上海事変から2年後の上海。日本の占領下で日本軍部は我が物顔に振る舞う。上海で私立探偵を営む林愁介は、ふとしたことから中華民国政府との和平工作を目論む海軍中佐に協力する事になるが…。次々に起るテロや襲撃。陸軍、憲兵、藍衣社などが入り乱れる謀略の魔都上海。 |
 |
|
生島治郎 A Private Detective in Shanghai -1938 | 2022年9月10日
|
第二次上海事変の直後の混沌とした上海。日本人社会とは距離を置き、工部局警官を経て私立探偵を営む林愁介が巻き込まれる事件の数々。 なお本書は初出時の表題に復しています。 |
 |
|
ジュール・ヴェルヌ著 石川湧訳 必死の逃亡者 | 2022年8月10日
|
太平天国直後の清朝末期を舞台とするジュール・ヴェルヌの冒険物語を50年ぶりに復刊。オリジナル版のレオン・ベネットによる挿絵48点も掲載。 破産したと思い込んだ富豪青年が、莫大な生命保険をかけて自らの殺害を依頼した。その後、破産は誤報と判明したが、殺人者から遁れるための波乱万丈の逃避行は続いた。 清朝末期の世相をうかがえる点でも貴重な一編。 |
 |
|
林房雄 林房雄大陸小説集 薔薇の秘密 | 2022年7月10日
|
アモイ・コロンス島を舞台とする暗号ミステリの「薔薇の秘密」、冒険小説「武器なき海賊」、サイコ・スリラーの「四つの文字」、張作霖爆殺事件の首謀者を描く「大元帥を殺した男」、その他「コロンスの太鼓」、「一文銭殺人事件」を収録。 昭和23年から25年にかけて執筆された大陸を舞台とする林房雄氏の多彩な作品集。 |
 |
|
陳舜臣 ゴキゲン・ハウス物語 | 2022年6月10日
|
上海にパスポートもビザも無しに渡航できた頃の、大陸への窓口であった神戸。昭和8年頃が最もよかったと懐かしむ2老人の周囲に、当時次々と起きた怪事件をコミカルに描くミステリ連作。 知らぬまに死体が、ひょうたん男、消えて消されて、夏の海の水葬、にせもの天才など10編を収録。 なお、本書は神戸異人館事件帖としてかつて刊行されましたが、初出連載時の表題に復して刊行しています。 |
 |
|
島田一男 島田一男大陸小説集 | 3 満月夫人 2022年5月10日
|
戦前・戦中期の十数年間を満洲日日新聞の記者として満州で過ごした著者の、満洲や中国を舞台にした作品群を全3巻に収録。 第3巻は多くの民族が住む満洲、中国を舞台とする作品集。 太陽の眼、満月夫人、鮮血の街、興安の女酋長、魚皮族の呪婆、狼頭歓喜仏、芍薬の墓、霧海の底、聖誕祭前夜、逃亡の歴史を収録。 |
 |
|
島田一男 島田一男大陸小説集 | 2 幻の街 2022年4月10日
|
戦前・戦中期の十数年間を満洲日日新聞の記者として満州で過ごした著者の、満洲や中国を舞台にした作品群を全3巻に収録。 第2巻はロシヤ人が作った異国情緒あふれる街ハルビンが舞台の作品を中心にして、長編の「幻の街」と、「鍵穴の伯爵」、「カチェリーナ」、「お医者レンスキー」、「耳を切る男」、「万国寝台車」を短編5作を収録。 |
 |
|
島田一男 島田一男大陸小説集 | 1 軍報道部 2022年3月10日
|
戦前・戦中期の十数年間を満洲日日新聞の記者として満州で過ごた著者の、満洲や中国を舞台にした作品群を全3巻に収録。 第1巻には満洲での記者体験を踏まえて昭和35年に発表した力作、「軍報道部」をはじめ、ペスト汚染地帯の恐怖を描く「黒い旋風」、他に「反満抗日軍」、「遁山部隊」、「満洲ひめゆり部隊」を収録する。 |
 |
|
甲賀三郎 劉夫人の腕環 | 2022年2月10日
|
戦前期の代表的な探偵小説作家の一人として知られる甲賀三郎の、大陸を舞台とした探偵小説、冒険小説、防諜小説などを集めた1冊。秘密結社、スパイ、イカサマ師などが暗躍する国際色豊かな謀略の世界。 支那服の女、劉夫人の腕環、カシノの昂奮、不幸な宝石、血染のパイプ、イリナの幻影、特異体質、海からの使者、靴の紐の8編を収録。 |
 |
|
永瀬三吾 売国奴 | 2021年12月10日
|
「宝石」誌の編集長も勤めた著者は、戦前・戦中期には中国の天津市で暮し、京津日日新聞社の社長兼編集長であった。 日本探偵作家クラブ賞を受賞した「売国奴」をはじめ、「発狂者」、「長城に殺される」、引上げ後の最初の小説「あざらし親子」、異色作の「人間丸太部隊」など、大陸関連作品を収録した作品集。 |
 |
|
秋永芳郎 赤い夕陽の満州で | 2021年9月10日
|
満州事変勃発前夜の満州は、地方軍閥や馬賊、匪賊の跋扈する地域であった。 日本人でありながら王旭光の中国人名を名乗り馬賊の頭目となった花巻亮介の、宿敵崔青郷との苦闘と活躍を描く冒険小説。実在の日本人馬賊王、小日向白朗氏の助力を得て執筆された馬賊物語。 三井永一画伯の装画、挿絵入りで復刊。 |
|
|
陳舜臣 玉嶺よ ふたたび | 2021年6月10日
|
江戸川乱歩賞、直木賞、日本推理作家協会賞の三冠に輝く著者の、日本推理作家協会賞受賞作の久々の復刊。 戦時中に江南の玉嶺の摩崖仏を調査した東洋美術史研究者の主人公が、文化大革命のさなか、25年ぶりに現地を訪れることにより、過去の謎が解き明かされる。ミステリーロマンの珠玉作。 |
|
|
林熊生(金関丈夫) 龍山寺の曹老人 | 2021年4月10日
|
本書は終戦直後の台北で3巻出版された「龍山寺の曹老人」を、復刻版などを元にして現代仮名遣いにあらため刊行するものである。 いつでも台北龍山寺の堂の片隅に悠然と坐っている曹老人、しかし曹老人には、ごく一部の人にだけ知られた隠れた才能があった。どこかとぼけた、ユーモラスな雰囲気が魅力的な短編7編を収録。 |
|
|
林熊生(金関丈夫) 船中の殺人 | 2021年2月10日
|
金関丈夫氏は、昭和10年代に台北帝国大学医学部解剖学教授を勤め、人類学、考古学、民俗学の研究を行う傍ら、探偵小説を執筆した。 本書は昭和18年に台北で出版された「船中の殺人」を、復刻版を元にして現代仮名遣いにあらためて刊行するものである。 内地と台湾・基隆を結ぶ内台連絡船内で起きた殺人事件の謎を追う台北南署の木暮刑事の名推理。他に短編「指紋」を併録。 |
 |
|
魔子鬼一 牟家殺人事件 | 2021年1月10日
|
江戸川乱歩氏の推薦によって、新人の作品として「宝石」昭和25年4月号(岩谷書店)に一挙掲載された長編探偵小説。魔子鬼一氏の代表作でありながら、長らく著作権継承者が不明であったこともあり、著作権法に基づかずに出版されたアンソロジーがあっただけでした。ご遺族の所在が判明したため、発表から70年経て正規な形で発行される単行本となります。 |
 |
|